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退去立会いの進め方とチェックリスト

退去立会いの進め方とチェックリスト
コラム

退去立会いは、原状回復費用の負担区分を決める重要な場面です。「立会いで何を確認すればいいかわからない」「後からトラブルになることが多い」とお悩みの管理会社様も多いのではないでしょうか。この記事では、退去立会いの基本的な流れから、確認すべきポイント、すぐに使えるチェックリストまで詳しく解説します。

📋 目次

  1. 退去立会いとは?目的と重要性
  2. 退去立会いの流れ
  3. 立会い前の準備
  4. 箇所別チェックリスト
  5. 負担区分の判断ポイント
  6. トラブルを防ぐための5つのコツ
  7. まとめ

退去立会いとは?目的と重要性

退去立会いとは、入居者が退去する際に、管理会社(または貸主)と入居者が一緒に物件の状態を確認する作業です。原状回復工事の範囲と費用負担を決める重要な機会となります。

📊 退去立会いの目的

  • 物件の状態確認:損耗・汚損・破損の有無を入居者と一緒に確認
  • 負担区分の合意:貸主負担か借主負担かをその場で確認・合意
  • トラブル防止:後日「言った・言わない」の争いを防ぐ
  • 鍵の返却:すべての鍵を回収し、退去を完了させる

立会いを丁寧に行うことで、敷金精算のトラブルを大幅に減らせます。入居者にとっても、その場で状態を確認できる安心感があります。

退去立会いの流れ

退去立会いは、以下の流れで進めるのが一般的です。所要時間は30分〜1時間程度が目安です。

1挨拶・趣旨説明(5分)

入居者に立会いの目的と流れを説明します。「一緒にお部屋の状態を確認させていただき、原状回復の範囲を確認します」と伝えましょう。

2室内の確認(20〜40分)

各部屋を順番に回り、壁・床・天井・設備の状態を確認します。損耗箇所はその場で入居者に説明し、写真を撮影します。チェックリストに記録しながら進めましょう。

3負担区分の説明・合意(10分)

確認した損耗について、貸主負担か借主負担かを説明します。ガイドラインに基づいた判断基準を伝え、その場で合意を得ます。

4確認書への署名(5分)

確認内容を記載した書面に、入居者の署名をもらいます。後日のトラブル防止のため、必ず書面で記録を残しましょう。

5鍵の返却・退去完了(5分)

すべての鍵(スペアキー含む)を回収します。鍵の本数を確認し、不足があれば交換費用について説明します。

立会い前の準備

スムーズな立会いのために、事前に以下の準備をしておきましょう。

📁 持参する書類・道具

  • 入居時の物件状態記録(写真・チェックシート)
  • 賃貸借契約書のコピー
  • 退去立会いチェックリスト
  • 退去確認書(署名用)
  • カメラまたはスマートフォン
  • メジャー、ペンライト

✅ 事前確認事項

  • 入居者の連絡先(当日連絡用)
  • 入居期間の確認(経年劣化の判断に必要)
  • 契約上の特約事項(ペット・喫煙など)
  • 鍵の本数(契約時に渡した本数)
  • 残置物の有無(事前に撤去を依頼)

箇所別チェックリスト

以下のチェックリストを参考に、各箇所を漏れなく確認しましょう。

🚪 玄関・廊下

  • □ ドア本体の傷・へこみ・汚れ
  • □ ドアノブ・鍵の動作確認
  • □ インターホンの動作確認
  • □ 下駄箱の状態(棚板の傷・臭い)
  • □ 玄関タイル・CFシートの汚れ・傷
  • □ 廊下のクロス・床の状態

🛋️ リビング・居室

  • □ 壁のクロス(汚れ・傷・剥がれ・タバコのヤニ)
  • □ 天井のクロス(汚れ・シミ)
  • □ 床材(傷・へこみ・汚れ・変色)
  • □ 畳の状態(焼け・シミ・傷・へたり)
  • □ 襖・障子(破れ・汚れ)
  • □ 窓・サッシ(動作・汚れ・パッキン)
  • □ 網戸(破れ・たわみ)
  • □ カーテンレール(破損・動作)
  • □ エアコン(動作・汚れ・リモコン)
  • □ 照明器具(動作・破損)
  • □ コンセント・スイッチ(動作・破損)
  • □ 収納内部(棚板の傷・汚れ・カビ)

🍳 キッチン

  • □ シンク(傷・サビ・汚れ)
  • □ 水栓(動作・水漏れ)
  • □ コンロ・IH(汚れ・焦げ・動作)
  • □ 換気扇・レンジフード(汚れ・動作)
  • □ キッチンパネル・タイル(汚れ・傷)
  • □ 収納扉・引き出し(傷・動作)
  • □ 床(油汚れ・傷)

🛁 浴室

  • □ 浴槽(傷・汚れ・変色)
  • □ 壁・床(カビ・汚れ・傷)
  • □ シャワー・水栓(動作・水漏れ)
  • □ 鏡(曇り・ウロコ汚れ)
  • □ 換気扇(動作・汚れ)
  • □ 排水口(詰まり・汚れ)
  • □ ドア・パッキン(カビ・傷・動作)
  • □ 給湯器リモコン(動作)

🚽 トイレ

  • □ 便器(汚れ・傷・黄ばみ)
  • □ 便座・ウォシュレット(動作・汚れ)
  • □ タンク(水漏れ・汚れ)
  • □ 床(汚れ・シミ)
  • □ 換気扇(動作)
  • □ ペーパーホルダー・タオル掛け(破損)

🪥 洗面所

  • □ 洗面ボウル(傷・汚れ)
  • □ 水栓(動作・水漏れ)
  • □ 鏡・収納(汚れ・傷・動作)
  • □ 洗濯機パン(汚れ・排水)
  • □ 床(カビ・汚れ)

🏠 バルコニー・その他

  • □ バルコニー床(汚れ・傷)
  • □ 物干し金具(破損)
  • □ 排水口(詰まり)
  • □ 給湯器(動作確認)
  • □ 分電盤(ブレーカー動作)
  • □ インターネット設備(該当する場合)

負担区分の判断ポイント

国土交通省のガイドラインに基づいた、負担区分の判断ポイントをまとめました。

✅ 貸主負担(経年劣化・通常損耗)

  • 日照によるクロス・畳の変色
  • 家具設置による床のへこみ
  • テレビ・冷蔵庫裏の電気ヤケ
  • 画鋲・ピンの小さな穴
  • 網戸の経年による劣化
  • 設備の経年による故障

❌ 借主負担(故意・過失・善管注意義務違反)

  • タバコのヤニ・臭い
  • ペットによる傷・臭い
  • 飲み物をこぼしたシミ
  • 掃除不足によるカビ・水垢
  • 釘穴・ネジ穴(下地に達するもの)
  • 引っ越し時の傷・破損

💡 経過年数による減価

借主負担となる場合でも、入居年数に応じて負担額は減少します。クロス・カーペットは6年、設備機器は6〜8年で残存価値が1円に。長期入居の場合は減価を考慮した請求が必要です。

トラブルを防ぐための5つのコツ

退去立会いでトラブルを防ぐためのコツをご紹介します。

1入居者と一緒に確認する

必ず入居者立会いのもとで確認を行い、損耗箇所をその場で一緒に見てもらいましょう。入居者不在での立会いは、後日「そんな傷はなかった」とトラブルになるリスクがあります。

2写真は日付入りで撮影する

損耗箇所は日付入りで写真撮影し、記録を残しましょう。入居時の写真と比較できると、より客観的な判断ができます。

3ガイドラインに基づいて説明する

負担区分の説明は、国交省ガイドラインに基づいて行いましょう。「ガイドラインではこのように定められています」と伝えることで、説得力が増します。

4その場で金額を確定しない

立会い時に「いくらかかります」と確定金額を伝えるのは避けましょう。「後日、工事見積もりをもとに正式な金額をご連絡します」と伝え、正確な見積もりを取ってから請求します。

5確認書に署名をもらう

立会いで確認した内容は書面に記録し、入居者の署名をもらいましょう。「確認しました」という事実を残すことで、後日のトラブルを防げます。

まとめ

退去立会いは、原状回復のトラブルを防ぐための重要な機会です。事前準備チェックリストに沿った確認写真記録書面での合意が基本です。

入居者と一緒に丁寧に確認を行い、ガイドラインに基づいた公正な判断を心がけましょう。スムーズな退去立会いは、敷金精算のトラブル防止だけでなく、次の入居者募集までの期間短縮にも繋がります。

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