単管足場の基本構造部材は、単管パイプ・固定ベース・クランプ・単管ブラケット・足場板・ジョイントの6種類。くさび緊結式足場や枠組足場などに比べると、若干部材は少なめです。
それは単管足場が用いられる現場が、低層の工事用として使われることが多く、狭い場所でも簡単な組み立てで済ませられるようにできていることがひとつの理由です。単管足場で扱う鉄パイプのサイズを豊富に取り揃えられることができるのが魅力ですが、中層・高層工事用には不向きです。
■単管足場の特徴
単管足場は、直径48.6mmの「単管」と呼ばれる鉄パイプを組み合わせて建てる足場です。パイプはクランプという金具をかみ合わせ、ボルトをしめて接合します。簡易的な補修工事や低層工事用として、容易に組み立て・解体ができるのは非常にメリットですが、中層・高層工事用としては、安全面・施工面を考えると不向きです。
単管足場は狭い場所、とりわけ建設物同士の境界面が狭い密集地などの工事にオススメ。鉄パイプのサイズを豊富に取り揃えられることができるので、柔軟に足場の形状を変化させることが可能です。単管足場を製造しているメーカーも多いので、他メーカーとの互換性があることも特徴です。
■単管足場のメリット
・取り扱う鉄パイプのサイズが豊富で自由に組み立て可能
・小規模な工事やちょっとした作業現場向きの足場
・狭い場所での組み立て、使用ができる
くさび緊結式足場や枠組足場などに比べると、主要部材が少なく扱いやすい点がメリットである単管足場。しかしその反面、強度や安全性は見劣りしてしまうので、現場に合った足場を組むことが大切です。